風邪の予防にマスクは効果があるのか

日本では一般的に風邪をひくとマスクをしたほうがいいと言われていますが、風邪のウイルスは非常に小さく、マスクの繊維の間をすり抜けてしまうため、ウイルスの侵入を防ぐことはできません。そのため風邪の予防としてマスクは効果がないという意見もあります。
たとえばアメリカでは風邪の予防としてはマスクを使用しません。

風邪予防のためにマスクをすることは意味がないことなのか

ではマスクをつけることは風邪の予防には無意味なのかと言えば、一概にそうとも言い切れないようです。
というのも、そもそもマスクをつける理由はウイルスの侵入を防ぐことではなく、主に以下の二つの理由のためだからです。

・風邪ウイルスのついた唾液をくしゃみや咳によってまき散らさないため

・のどや鼻の中の粘膜を保湿し、ウイルスが活発化するのを防ぐため

つまりマスクをする本当の理由は、ウイルスが空中に飛び散ることを防ぎ、周囲の人々がウイルスに感染するリスクを減らすこと、保湿をすることでウイルスの繁殖を防ぐことにあります。
ウイルスの性質として、ウイルスは乾燥した場所を好むため、空気が乾燥する冬場は特に活動が活発になります。また、気温が低くなると人間自身の抵抗力が低下する傾向にあるため、ウイルスに感染しやすい状態となります。(インフルエンザが冬に流行するのはこのためです)
しかしウイルスは湿度に弱く、湿度が50~60%に保たれると生存率が大幅に下がると言われているためマスクで保湿することは効果があるといえるでしょう。
さらに、もし風邪をひいていたとしても、保湿することで炎症の進行速度が遅くなり、症状を緩和することもできます。

またインフルエンザはウイルスが喉や鼻の粘膜に付着することで感染します。つまり、インフルエンザウイルスは気道の粘膜にしか感染できず、このインフルエンザウイルスに対応する粘膜は気道粘膜上皮にしかありません。ウイルスがこの粘膜に付着すると、約20分程で体内に取り込まれてしまいます。人は口ではなく鼻で呼吸するのが普通ですので、ウイルスが付着する気道粘膜上皮を隠すという意味でも、マスクの着用は風邪やインフルエンザの予防に効果があると言えるでしょう。