尿道炎

尿道炎とは

尿道とは膀胱から尿を体外に排出する際の通り道であり、尿道が炎症を引き起こすことを尿道炎といいます。

この尿道の長さは男女で異なり、男性の方が長く、男性は女性よりも5倍前後の長さがあります。

そのため、構造的に女性は尿道が短いことから、尿道から膀胱に細菌が入りやすく、膀胱炎になりやすいです。

逆に、男性は尿道が長いことから、膀胱まで細菌が到達しにくく、膀胱炎になりにくく尿道炎になりやすいです。

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男性の尿道炎は性感染症でよく見られるものであり、症状の有無には個人差があります。

原因

尿道炎は、細菌やウイルスなどの病原体が尿道に侵入して感染することで発症します。

感染する原因は、「性感染症(性病)の場合」と「それ以外の場合」の2種類に分けることができます。

性感染症の場合

性感染症の場合、淋病の原因となる淋菌、クラミジアの原因となるクラミジアトラコマチスなどが感染して尿道炎を引き起こします。

精液や膣分泌液などの体液や感染箇所の粘膜などから粘膜に接触することで感染するため、性行為や性行為に似た行為にて感染します。

淋病でもクラミジアでもない尿道炎を非淋菌性非クラミジア性尿道炎と呼ばれることもあります。

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それ以外の場合

性感染症以外が原因で尿道炎を発症する場合もあります。

便に含まれる大腸菌や腸球菌などの細菌が、尿道に入り込むことにより感染します。

症状

尿道炎の場合、症状が分かりやすく出る場合もあれば、自身でも症状に気付かないような場合もあります。

症状の出方には個人差がある他、原因の病原体によっても症状の強さなどが違ってきます。

尿道炎の主な症状は、尿道の違和感やかゆみ、排尿時の違和感・かゆみ・ヒリヒリ・痛み、尿道から膿が出るなどが挙げられます。

痛みといっても、痛痒い程度の軽い痛みからオシッコするのが辛いほどの激痛まで、膿も透明、白色、クリーム色、黄色など幅があります。

淋菌が原因の尿道炎の場合には排尿痛が強く、膿には粘り気がある分泌物が出やすい傾向にあります。

一方で、クラミジアの場合は排尿痛や膿などの症状が軽く、サラサラとした分泌物が出やすい傾向にあります。

検査

尿道炎の検査は尿検査になります。細菌が尿道炎を起こすと尿の中に白血球や細菌が含まれます。

性感染症の場合には、淋病とクラミジアのどちらも併発している場合があるため、遺伝子検査によって一度に両方を確認します。

なお、症状により淋病とクラミジアを完全に区別することはできません。

治療

尿道炎の治療では、抗生物質(抗生剤)の内服薬もしくは点滴にて投与します。

最近では菌が抗生物質への耐性があるようなケースも増えており、一度の治療では効果が得られないような場合もあります。

この場合には他の抗生物質を投与して様子を見ながら治療を続けます。

治療を開始してから症状の改善が見られるような場合でも、菌が体内から消滅したとは限りません。

そのため、必ず再検査にて消滅したのか確認するようにしましょう。

そうすれば、パートナーへのピンポン感染や症状の進行の予防にも繋がります。

予防

尿道炎を予防するには、尿道炎の原因となる性感染を防ぐことです。

コンドームを着用することで、感染するリスクは軽減させることができます。

ただし、最近ではオーラルセックスにより感染しますので、パートナーの喉から性器へ感染してしまうことも少なくありません。

喉の感染は症状が出にくいことから感染に気付きにくいことも多いため、パートナーと共に定期的に性感染症の検査を行うようにすることが、尿道炎や性感染症の予防に繋がるといえます。

当院の診療内容

当院泌尿器科では、男性の尿道炎、女性の尿道炎・膀胱炎の保険診療をおこなっております。

保険適応であれば、検査代だけでなく薬代も自己負担が3割になります。

淋菌・クラミジアの検査は、2日から4日後にスマホやパソコンから結果を確認することができます。

当院では、保険診療なら尿道炎の診察・検査費用は合計で2500円程度、薬代は1000円程度、自由診療なら、尿道炎の診察・検査費用は、クラミジアと淋菌両方検査して6000円(税込)、薬代は9000円(税込)になります。

新宿駅近くにあり、できるだけお待たせしない泌尿器科外来を目指しておりますので、お気軽にご相談ください。