糖尿病2

糖尿病の治療・診察

新宿駅前にある当院内科では糖尿病の治療も行っています。糖尿とは血液中の糖分のことです。人間は食物を摂取して糖質を体内に取り入れています。その糖質は胃腸で分解されてブドウ糖になります。ブドウ糖は血液に入ることができるので全身に運ばれていきます。そして身体の各細胞でエネルギーに変換されます。

このブドウ糖の量はすい臓が分泌するインスリンによって調整されていますが、糖尿病になると分泌機能に異常をきたし、血液中のブドウ糖すなわち血糖値がおかしくなってしまいます。これを糖尿病というのです。 糖尿病はさまざまな合併症を引き起こすところがとくに問題です。

失明をはじめとした重篤な疾病ばかりで、生活の質を著しく低下させることは必至です。遺伝的に糖尿病になりやすい予備軍はとくに注意しなくてはいけません。

糖尿病の原因

糖尿病を起こす原因は大きく分類して3つあるというのが定説です。

生活習慣、遺伝、加齢、この3つだそうです。1つだけではなく2つ以上の因子が重なって糖尿病を誘発することもあります。 まず最初は生活習慣です。糖尿病は代表的な生活習慣病です。食生活の乱れ、運動不足がそのままダイレクトに反映されやすい病気なのです。 また、遺伝的要素も見逃せません。もし親族に糖尿病になった人がいるならば、糖尿病に罹患するリスクはさらに高まります。

加齢による糖尿病も見逃してはいけません。加齢とともに糖尿病の発生率は上昇します。糖尿というのは老化現象のひとつと考えることもできるのです。 いずれにしても糖尿病は早期発見・早期治療が大切です。少しでも異変を感じたらすぐに受診しましょう。

病例

糖尿病は症状の進み具合によって初期、中期、末期に分類されています。初期段階では自覚検査はほぼ皆無です。血液検査で血糖値が高いといった結果を見て驚く人も少なくありません。 中期になると、頻繁にのどが渇くようになります。倦怠感・疲労感が強い、頻繁にのどが渇く、尿の回数が増えた、すぐお腹いっぱいになる、体重が減少した等の症状があらわれたら、いよいよ糖尿病を疑いましょう。 末期ともなると眼、神経、腎臓など重篤な影響を与えるようになります。両足のしびれもありますが傷ができても気づかず壊疽になることもあります。腎症を発症して人工透析が必要になることもあり、末期まで来ると日常生活を1人でおくるのが難しい状態になってしまいます。初期のうちに受診してしっかり治しておきましょう。

検査と診断

糖尿病の検査は血液検査と尿検査が行われます。血液中のブドウ糖濃度とヘモグロビンA1cを調査します。ヘモグロビンA1cとはヘモグロビンと血液中のブドウ糖が結合したもののことです。ヘモグロビンA1cは過去1ヶ月から2ヶ月の血糖値の平均を知る手がかりになります。血糖尿病をコントロールするためには、血糖値の一瞬の値よりもある一定期間にどのように推移したかを知ることも大切なのです。

一方、尿検査は合併症があるかどうかを調べるのの使います。腎臓、眼、脚、どこに出ても恐ろしい合併症なのでしかりと見守っていかなければいけないのです。 いずれにしても糖尿病は早期発見がカギです。合併症を起こすような段階に至る前になんとしても発見しなければいけません。

起こりやすい合併症

糖尿病はさまざまな合併症を引き起こします。よく知られているのが糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症です。いわゆる糖尿病の三大合併症として有名です。

糖尿病性網膜症は進行すれば失明することもありますし、糖尿病神経障害は足の壊疽に進行することも多々あります。糖尿病性腎症になったら透析に通わなくてはならず、多くの時間を費やさなければいけません。

また、糖尿病は動脈硬化を進行させることも忘れてはいけません。動脈硬化は狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳卒中や脳梗塞などの脳疾患などの重篤な病気の原因となるものなので、くれぐれも注意が必要です。

以上のように、糖尿病は生活の質をひどく低下させてしまう疾患を引き起こす可能性があります。くれぐれも初期段階で治しておきたい病気のひとつです。

糖尿病の治療方法

糖尿病の主な治療法は、食事療法と運動療法です。そして、薬物療法によって血糖値をコントロールしていきます。

食事療法は、1日3食を規則正しく食べます。栄養バランスを意識し、全体的にボリュームを抑えることがポイントです。糖質の摂り過ぎには注意しましょう。

運動療法は、ウォーキングやランニングといった有酸素運動を行います。30分から1時間ほどを目安に行うと、インスリンのはたらきや血糖値をコントロールできるとされ、糖尿病の改善が期待できます。

薬物療法は、インスリン注射によって血糖値をコントロールする治療法です。インスリンは消化器官で分解されてしまうので、注射によって補う必要があります。 糖尿病の治療は以上の方法を組み合わせます。体調や体質、症状の進行度に応じ、主治医の指示に従いながら、治療を進めていきましょう。

糖尿病が治るまで

糖尿病は最初自覚症状がないことも多いのですが、初期から食事にも気をつけてできるだけ悪化させないように頑張ることも大切です。 食事療法と投薬療法をあわせてしっかり治療すれば症状が中期に進むことがあまりありません。

しかし、薬の服用期間を守らなかったり、飲んでいても1日3錠という処方を勝手に1日 1錠にしてしまったりということをしていたら、治るものも治りません。 もし、中期に進んでしまうと、自覚症状は爆発的に増えます。のどが渇いたり疲れやすくなったりだけではなく、いつつけたのかわからない切り傷、スリ傷がつくというのも自覚症状のひとつです。

中期も投薬治療が続けられますが、血糖コントロールのための飲み薬だけではなく注射が用いられることもあります。運動療法も取り入れながら健やかな毎日をめざします。

費用

糖尿病の治療にかかる費用はケースバイケースです。同じ糖尿病でもどの程度悪いのか、合併症はあるのか、何の薬を使用しているのか、インスリン注射をしているのか等で大きく異なってきます。 ごく軽症の糖尿病ならば食事療法と運動療法だけですが、3割負担でも月に数千円はかかります。ここにもしインスリン注射が必要になってしまうと月に1万円から3万円はかかってしまいます。

もし、人工透析が必要になるまで合併症を起こしてしまったら、本来の治療費は月額数十万円にものぼりますが、さまざまな助成制度を利用できるようになるので自己負担は1万円から2万円ぐらいですみます。とはいっても、透析は本人もつらく時間もとられてしまい大変な思いをすることには変わりありません。 当院内科では、糖尿病治療については、飲み薬の薬物療法のみをおこなっております。インスリン注射の導入はおこなっておりません。

血糖値コントロールの必要性

糖尿病の再発を予防するには血糖値コントロールをするようにしなければいけません。血糖値コントロールとは血糖値やヘモグロビンA1cの値を定期的に確認してコントロールしていこうというものです。 糖尿病は一度は良くなったように見えても、非常に再発しやすい病気のひとつです。とくに遺伝的に血糖値が上昇しやすい体質の人は注意が必要です。

もし、一度は落ち着いた血糖値やヘモグロビンA1cの値がまた問題のある値に近づき始めたら、食事療法や運動療法だけで修正できるうちに積極的に取り組むようにしましょう。 できれば食事療法と運動療法だけで治療した方が身体への負担は少なくてすみます。うまくいった投薬治療の時のように短期間での効果は認められないかもしれませんが副作用の心配がいっさいないところは投薬治療にはないメリットです。