感染性胃腸炎

感染性胃腸炎の原因

嘔気や嘔吐、下痢、腹痛を伴うといった病気はいくつも考えられますが、こういった症状が突然に生じる場合には感染性胃腸炎が考えられます。

感染性胃腸炎は病名から判断いただける通り、何かに感染することで消化器官に異常が生じるものです。
その何かにあたる原因対象物がウイルスまたは細菌になります。
私たちの身体にも常在菌といった細菌は多数生息していますが、それとは違う細菌やウイルスであり多種多様にあります。

代表的な原因ウイルスはノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどです。
細菌ではサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌、カンピロバクター、そして最近ではよく周知されているO-157の病原性大腸菌などがあげられます。

ノロウイルスとロタウイルスでは共に冬場に発症し、症状もほとんど同じですが、流行時期としてロタウイルスがやや遅く、冬の終盤から春先に感染しやすいといわれます。
また潜伏期間はノロウイルスが1~2日間に対してロタウイルスでは2~4日間という違いがあげられます。

細菌性ではそれらの菌が食べ物や水に存在しているため、汚染されたものを口にすることで感染し食中毒になります。
細菌性の中でも病原性大腸菌は菌の数がたった数個といった少数でも発症する感染力の高いものもあります。
高温下ではブドウ球菌などの一般的な菌の繁殖も盛んになり、夏季においては当院内科に受診される患者様も多くなります。

都会の新宿では忙しい、ストレスが多いといった環境下にいる方が多いのではないでしょうか。
免疫力が低下した時には特に感染症にかかりやすくなりますので、体調管理には十分気をつけることが大切です。

 

感染性胃腸炎の感染経路

感染性胃腸炎には多くの原因ウイルスや細菌がありますが、そういった種類よりも感染しやすい状況も原因の一つと考えることが良いでしょう。

ノロウイルスは牡蠣に生息していることが多いですが、生やしっかり加熱処理されてなければ直接食べることで感染します。
それ以外にも人から人への感染で起こることもあります。

一人が感染すると嘔吐や下痢といった症状で排泄物がでます。
その中にはウイルスがしっかり生きているため、処理する段階で手や衣服に付着する、あるいは吐物などが壁や床など周囲に付着していれば、それに触れることでウイルスの感染が拡散されます。

新宿のように多くの人が集まり、またオフィスなどでは共用する場所が多く存在するところでは、感染しやすい環境だと判断しておくのが良いでしょう。

感染性胃腸炎は重症化しやすい原因ウイルスや細菌が多く存在します。
胃腸に異変を感じた際にはすぐに内科受診すること、また普段から手洗いを習慣づけるなど意識しておくと良いです。