ヒルドイド

ヒルドイドとは

ヒルドイドとはヘパリン類似物質含有製剤とも呼ばれるお薬で、皮膚科で処方される保湿剤の代表的なものと言っても過言ではありません。

ヒルドイドにはさまざまな種類があり、ローションタイプ、クリームタイプ、軟膏タイプなどがあります。(ヒルドイドソフト軟膏は25グラムチューブ、ヒルドイドローションは、25グラム容器、50グラム容器などが発売されていますが、調剤薬局によっては在庫が置いてない場合もあります)

特に顔の保湿に対して処方されることが多く、過去には有名な女優などがその保湿効果に惚れ込んでこぞって使用していたという情報もあり、今日までに多くの方にご愛用頂いている薬となります。新宿、西新宿地域にある当院皮膚科でも、皮脂欠乏性湿疹中心に、これまでたくさんの患者様にお使いいただいてきました。

適応となる症状

ヒルドイドは皮脂欠乏症いわゆる肌の乾燥に対して処方されることの多い薬となります。

また、そのほかにも血栓性静脈炎(静脈に炎症が起こり、腫れ、熱感、痛みが生じる疾患)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(主に注射後に貼れて硬くなったり、痛みが生じた時)、低温火傷、肥厚性瘢痕・ケロイド(両方とも傷跡という意味です)の治療と予防、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫れや・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎などに処方されます。

幅広い症状に使用できる薬となっていることが特徴です。

ヒルドイドの効果

ヒルドイドは血液をサラサラにすることで有名なヘパリンと類似している物質が含まれており、ヘパリン類似物質含有製剤とも呼ばれています。ヘパリン類似物質含有製剤は水分を吸湿し、角質に水分を付与するという特徴があり、持続的な保湿の効果が期待できます。実際にこの保湿効果は研究でも十分に認められているものとなります。

また、ヘパリンと類似している物質が含まれていることから血行促進作用もあり、さらに血液の凝固を抑制する作用もあります。血液の流れを良くするため、傷跡の治癒促進や炎症を鎮める作用、血行不良に基づく痛みの改善に効果を発揮します。組織の癒着を抑える作用があるため、傷跡がさらに目立つようになることを防ぐ効果もあります。

ヒルドイドの使い方

ヒルドイドはその製剤によって使用量が異なります。ヒルドイドソフト軟膏やクリームであればチューブタイプの場合は成人の人差し指の先端から第一関節まで薬を出す、瓶タイプであれば人差し指の先端から1/2ほどとることで、手のひら2枚分の範囲に塗ることができます。ヒルドイドローションであれば1円玉と同じくらいの大きさを出すことで、同じく手のひら2枚分の範囲に使用することができます。

たっぷり使用したからと言って高い効果を得られるわけではないため、使用量は守って使用するようにしましょう。使用回数に制限は特にありません。しかし、ヒルドイドの製作会社が行った実験によると1日1度しかつけなかった人よりも1日2度ほど使用している人の方が保湿力が高まっていたという結果が得られているため、1日1回より1日2度ほどの使用の方が効果的であると考えられます。塗る際は清潔な手で塗るようにしましょう。入浴後5分以内に塗るとより高い効果が得られます。薬を適量手に取ったら擦り込まず、保湿剤を点在させて手のひら全体を使って包み込むように優しく塗りましょう。

また、軟膏タイプは冬になると気温が下がって固まりやすくなるため手のひらで温めてから使うとより効果的です。夏場であればさっぱりとした使用感のローション、冬であればより濃厚な軟膏に変更して使用してみても良いでしょう。

ヒルドイドの注意点

ヒルドイドの副作用としては、皮膚炎、かゆみ、発赤、発疹などの報告がされています。その割合は1%未満ではあるもののもしも皮膚に異常を感じたら使用を中止し、皮膚科へ相談するようにしましょう。

また、刺激や皮膚炎につながる恐れがあるため、潰瘍やびらんなどへの使用は避けるようにしましょう。ヒルドイドに含まれているヘパリン類似物質の効果によって傷口等に使用すると出血を助長する可能性があるため傷口への使用も禁止です。開封後は速やかに使い切るようにしましょう。 万が一誤飲してしまった、目に入ってしまったという場合でも少量であれば問題ありません。目に入ってしまった場合はすぐに洗い流しましょう。

ただし、その後身体に明らかな異変が出現しているという場合にはすぐに皮膚科へ相談するようにしましょう。

ヒルドイドの料金

ヒルドイドの処方は医師の診察の上で、必要と判断された場合のみ、保険適用となります。新宿西口地域、新宿南口地域、新宿東口地域、西新宿地域など様々な地域から来院されるますが、当院皮膚科でのヒルドイドの処方を依頼される患者様のほとんどが乾燥肌に悩ませられていたり、皮膚症状が出現しているため保険適用で処方をさせて頂いております。

しかし、一部保険適用外にすべきとの声が健康保険組合から上がっており、2018年4月の厚生労働省が行う診療報酬改定を目途に、保険適用外ではなくなるあるいは処方量に制限が出てくる可能性があります。日本皮膚科学会ではこのような働きに反対の声を上げています。

いずれにせよ、保険医として厚生労働省からの指導に沿った治療を継続していきます。